2016/3/15 Tue

Instagram広告の活用と今後の戦略 (後編)

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田中 徹 氏

Instagramクリエイティブストラテジスト

小関 悠 氏

Instagram マーケティング サイエンス リード

増田 光恵

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 インフィードコンサルティング局 局長

舟橋 大樹

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 インフィードコンサルティング局 マネージャー

写真・動画共有SNSとして急成長したInstagramは、グローバルでの利用者数が4億人(2015年9月時点)を超え、日本国内でも拡大を続けています。またインターネット広告市場においても、2015年10月にセルフサーブ(運用型)広告がローンチしたことで、さらに注目度が高まっています。
本日はInstagramのマーケティング サイエンス リード 小関氏、クリエイティブ ストラテジスト田中氏をお迎えし、当社インターネット広告事業本部 増田、舟橋と対談を実施。Instagramのサービス方針と広告展開について、現状と今後の戦略を伺いました。
前編と後編に分けてお伝えします。

前編記事は【こちら】よりご覧ください。

Instagramの動画広告で効果を出すために

CA舟橋:動画広告は、当社でもパフォーマンスが出るものが見つかってきました。御社では、InstagramとFacebookの動画広告について、それぞれに適したクリエイティブはどのようなものだと考えられていますか?Facebookで効果の良かった動画をそのままInstagramに入れると効果が出るかというとやはりそうではないですよね。

小関氏:動画は、何をもって効果があると判断するかですよね。Instagramでは1再生あたりの金額を出すことができますが、世の中には強制視聴をさせてそれでいくらというメニューもあるので、それと比べると当然Instagramでは動画広告の単価が高く見えてしまいます。あとは、動画を観た後のブランド好意度のリフトも重要です。Instagram広告は、両方において安定的に良い結果が出ています。
クリエイティブについては、企業がもともと持っているメッセージや他の媒体の世界観も合わせたプロモーション全体の一部としてInstagram広告を考えた方が良いと思います。Instagramに合わせすぎて全然違う世界観でキャンペーンを走らせた結果、そもそも企業さんが思っているメッセージと合わなくなってしまっては本末転倒です。
そう考えると、Instagramで良いものを制作して、少し手を入れてFacebookにも使うことがあっても良いと思います。例えばテレビCMを撮る時に、Instagram用、Facebook用に、別のカットを撮っておくなどの使い方は良さそうです。

田中氏: たしかにInstagram専用に作ったものが、Facebookと全く違う世界観だと、すごくスコアが悪くなるんですよね。正直なところ、現状、クライアントの皆様からは既に持っているアセットをどうにか使ってくれないかというご要望がやはり多いんです。もちろん、それでも最大限効果が出るようにはしますが、できればこれからは成功例をもっと作ってクリエイティブを進化させていきたいと思っています。

CA舟橋:弊社も、同じくいろいろトライして、成功事例をたくさん作っていきたいと思っています!

機能のアップデートは利用者を第一に

CA増田:セルフサーブ広告がローンチした当時に比べ、広告の見え方や遷移のさせ方は、改修を重ねられて今はずいぶん変わりましたよね。テストもいろいろされてきたと思いますが、その上で今の見え方や手法にいたった背景を教えてください。

小関氏:利用者の皆様のことを考えてということと、Facebookに歩調を合わせるということで、この半年間ほど、いろいろなアップデートがありました。
大きくは2つあり、ひとつは、利用者の皆様が邪魔だと思わないような形で、かなり慎重に広告の量を増やしてきたこと。もうひとつは、リンクをする時に、以前は広告の場合タップするとすぐに遷移したのを、一度間を置くようにしたことです。

CA増田:遷移の仕方の変化については、CTRがものすごく変わりましたよね。

小関氏:広告をする側としては、あんなことをしたらCTRが下がるのではないかと当然思いますよね。でもまずは利用者の方々が第一で、それでも広告主の皆様にもきちんと効果がでるように配慮しバランスをとって機能をアップデートしました。利用者が間違ってタップしたら全然違うところに飛んでしまったということが起きないようにするのが目的です。
また、Facebookに様々な広告メニューがあるので、Instagramもなるべくそれと合わせていきたいという意向もあります。FacebookとInstagramで仕様が全然違うというのは、いろいろな媒体に出稿される企業の方々には使い難いと思うからです。動画の時間を長くできるようになったのも同様で、Facebookでは出来ていたことをInstagramでも合わせてできるようになったという流れです。

CA増田:そういうアイディアを取り込んでどんどん変化していく御社がすごいなと常日頃思っています。

ユーザーグロースの今後の戦略

CA増田:今後の戦略について、ユーザーグロースと広告の両軸でお聞かせいただきたいと思っています。まず、ユーザーグロースについてはどのような戦略をお持ちでしょうか?

小関氏:もちろんまだまだ利用者数を増やしていきたいと思っています。Facebookも日本上陸当初はインターネットに感度の高い利用者層でしたが、その後利用者の幅が広がっていったので、Instagramも同様に、これまでの利用者の皆様にはもちろん、さらに幅広い属性や趣味嗜好を持った方々に楽しんでいただくことで裾野が広がっていくと良いなと思っています。
あとは、さらに利用者数を拡大していくために、様々な使い方が出てくると良いと思います。例えば、「あまり写真は撮らないけど、見るだけだったら面白い」、「スポーツの情報が知りたいからInstagramを始めよう」、「芸能人が気になるからInstagramを始めよう」など動機の幅も広げていきたいです。
現在国内では昨年6月末時点で810万人。以前利用者数を発表してから既に半年以上経っていますが、利用者数は順調に伸びています。

広告メディアとしての今後の戦略

CA増田:次に、広告メディアとしての戦略も教えて下さい。

小関氏:広告に関しても同じで、代理店の皆様にもクライアントの皆様にももっといろいろな活用をしていただきたいと思っています。今までは、Instagramに寄り添って何か新しいことをしなくてはならないという意志があったと思いますが、もっと自由に柔軟にご活用いただきたいです。
日本では、Instagramに合わなさそうだと思っていたようなEC企業などの出稿が増え、成功事例も多く出てきています。
「Instagramはファッション系の広告を出す場所でしょ?」という概念を捨てて、ブランディングにもダイレクトレスポンスにも、いろいろな場面で使える場所だということを、もっと知っていただきたいですね。

CA舟橋:先ほど、広告メディアとして考えていく時に、Facebookと同じことができるようにするお考えがありましたが、今後、Instagram独自のターゲティングや機能は今後できていく予定はありますか?それこそ、ハッシュタグ使う部分は、少なくとも日本でいえばFacebookよりInstagramの方が活発に行われていますよね。

小関氏:当然考えていかなければならない部分だと思っています。今は主にFacebookのデータをもとに広告配信をしていますが、Instagramのデータも使うと、もっと面白いものができると思っています。ただ、そのためにもInstagramの利用者を拡大し、アクティブにしなければならないと思います。

サイバーエージェントに求めること

CA増田:最後に、弊社への要望があれば、お聞かせいただけますでしょうか。

小関氏: 御社は国内のインターネット広告代理店で一番大きい企業なので、あらゆることをカバーされていますよね。ダイレクトもブランディングも、ネットもリアルも。扱うメディアも、クライアント企業の業種も規模も様々です。その強みを、全体プランニングで架け橋となりうまく結びつけていっていただきたいと思っています。
企業がブランディング・ダイレクトレスポンスの目的でFacebookとInstagramの両方を活用し、それをひとつのキャンペーンにまとめるような事例を作りたいと思っていますので、是非ご協力いただき良い事例を作りたいです。
あとは、動画の事例をもっとご一緒に出したいですね。動画は実際に良い効果を上げていますが、そのことについて我々はなかなか直接クライアントさんには伝えきれないので、御社にご協力いただきながら動画広告の効果についてお伝えし、さらに事例を作ることで、盛り上げていきたいです。

田中氏:クリエイティブショップとしては、とにかく打席を増やしていただければ嬉しいです。我々はフルスイングでいきますので。
また、以前御社に伺った時に、効果についてものすごい量のデータをまとめていただいたことがあったんですよね。効果があったもの、出なかったもの、改善案や次回のアクション案をいただきました。ああいったことが一番嬉しいんですよね。

CA増田:ありがとうございます。Instagramは一般の利用者の皆様にとっても広告市場にとっても注目されていますので、我々もお客様に満足いただける広告効果を出せる知見を一緒に貯めていきたいと考えています。
機能改善を早くキャッチアップして、それにアジャストするための施策をいち早く出し、クリエイティブの傾向もしっかり掴んで、PDCAのトライ数をどんどん増やしていきたいです。引き続きよろしくお願いいたします。

小関 悠 氏

Instagram マーケティング サイエンス リード

前職ではインターネットをはじめとする情報技術分野の調査研究、コンサルティングに従事。2012年よりFacebookに入社、Instagramの利用調査やInstagramの広告効果検証を担当。

田中 徹 氏

Instagram クリエイティブ ストラテジスト

FacebookやInstagram広告のクリエイティブのサポートをするための専門チームである、クリエイティブショップに所属。企業の目的をInstagram広告で実現するため、Instagramに最適のクリエイティブを提案、アドバイスする。

増田 光恵

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 インフィードコンサルティング局 局長

2007年に株式会社サイバーエージェントに入社し、インターネット広告事業本部にてアカウントプランナーとして従事。 2013年に、SEMコンサルティング局の局長に就任。2015年にソーシャルメディア広告のコンサルティング業務を行うインフィードコンサルティング局の局長に就任。

舟橋 大樹

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 インフィードコンサルティング局 マネージャー

2012年に株式会社サイバーエージェントに入社し、インターネット広告事業本部にてアカウントプランナーとして従事。2015年にソーシャルメディア広告のコンサルティング業務を行うインフィードコンサルティング局のマネージャーに就任。

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