2015/11/2 Mon

「位置情報」は人を表す -NEW DATA のススメ-

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金子 彰洋

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 プランニングディレクター

 

スマートデバイスの普及とNEW DATA

"ビックデータ"というワードがマーケターに馴染み、マーケティングへのデータ活用が広く一般的になってきた昨今。お客様からは、現在のデータ活用の深堀りだけでなく、より新しいデータを広告に活かしたいというお声もいただくようになりました。

その中でも特に有効なデータとして、「位置情報データ」「決済データ」「ヘルスケアデータ」などが挙げられます。これらは全てスマートデバイスの普及により取得できるようになったリアル世界におけるユーザー行動データです。
その中でも、本日は「位置情報データ」についてお話したいと思います。

オンライン上の行動だけではわからないユーザーの特徴

我々は3次元のリアル世界で生活しています。インターネットが当たり前のように浸透し、人によっては、メディアの接触時間がテレビや雑誌などのマス媒体を超えようとも、オンライン上の行動だけでユーザーの特徴を完全に判断しきることはできません。

例えば、ある自動車メーカーのターゲットユーザーが、年齢や属性が同じ30代男性だったとします。ひとりは既に競合メーカーの実店舗を何度もまわって最終検討をしている段階で、もうひとりは店舗に来訪したことがなく初めてそのメーカーのWebサイトにアクセスしたとします。
位置情報をもとにふたりを比較すると、Webサイトのアクセスデータだけではわからなかった購入意欲の違いがわかります。その違いがわかれば、それぞれに合った最適なコミュニケーションをとることができるため、より精度の高い広告配信に一歩近づくことが可能です。
リアル世界を切り取ることができる位置情報データを活用すると、他にも以下のようなアプローチが可能です。

・リアルにランニングしている人に、休日にスポーツブランドの商品の広告を配信する。
・平日、電車で外回りしているユーザーに、缶コーヒーの広告をリアルタイム配信する。
・週末DVDレンタルショップによく通う人に新着レンタル映画のトレーラーを動画配信する。
・ULTRAやSensationなどのイベントに参加した人に、盛り上がることのできるハロウィンイベントの情報を届ける。

ユーザーの特徴分析と実来店計測

配信にとどまらず、ユーザーの行動マップから“特定地点の来訪者がどんなところに行く傾向があるか”、“どこからどんなルートでくることが多いのか”といったユーザーの特徴分析に活用できるのも位置情報の利点です。

特定の業種が集中する地域の店舗が、固定客となっていない"浮遊層"を特定し、そのユーザーに対して、割引クーポンやリアルタイムのオススメ情報を配信するといった使い方もできます。また、来訪ルートや居住区がわかれば、街頭広告やチラシ配布など、他にも幅広いプロモーション活動に活かせます。
他にも、最近ではユーザーへのアプローチに留まらず、広告接触したユーザーが「実際に来店したのか?」という実来店効果計測も進みつつあります。先ほどの話でいえば、浮遊層に広告を配信し、どれくらいのユーザーが来店したかという計測ができコスト効率を把握できる、というイメージです。事実、当社のアドテクノロジー商品の開発を行うアドテクスタジオが提供する「AIR TRACK(エアートラック)」というプロダクトではその実装が始まっています。

なかなか見えづらかった広告の店頭誘導効果(Cost Per Visit)が可視化される日も近いかもしれません。
「AIR TRACK」・・・位置情報の取り扱いに関する利用目的や取得情報などの注意事項に予め同意したユーザー(オプトインユーザー)のみを対象としたサービス。企業は、自社の提供するアプリに「AIR TRACK」のSDKを導入することで、指定したエリアや店舗に訪れたオプトインユーザーの人数、訪問頻度等を計測することができます。また、指定したエリアに訪れたオプトインユーザーに対してターゲティング広告やプッシュ通知の配信が可能です。

最後に

新ターゲットの発見や計測できなかった広告効果の可視化など、新しいデータには夢が詰まっています。しかし、ボリューム、精度等、まだ充分ではありません。
そのような状況下でも、探究心を絶やさず、継続的にデータを可視化したり、様々な角度から分析したり、広告効果と照らし合わせたりと、楽しみ苦しみながら模索するマーケターの目利きが新しいマーケティングの常識を創るのかもしれません。
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