2016/12/14 Wed

2017年注目の動画アドネットワーク「Applovin」~アドネットワーク広告の現状と活用事例における対談~

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林 宣多(はやし・のりかず)

Applovin株式会社
代表取締役

萬野 有生(まんの・ゆうき)

Applovin株式会社
Growth Partnerships  Analyst

伊藤 健(いとう・たけし)

株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 メディアソリューション局 アドネットワークグループ
マネージャー

下中 亜依子(しもなか・あいこ)

株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 メディアソリューション局 アドネットワークグループ
コンサルタント

アドネットワーク広告の現状と活用事例についてお伝えしていく本コラム。
 
第一回目となる今回は、マーケットでいま注目の動画広告ネットワーク「AppLovin(アップラビン)」を運営する、AppLovin社カントリーマネジャーの林氏と萬野氏をお迎えし、AppLovinの特徴や活用方法、また今後の展望について、当社アドネットワークグループマネジャーの伊藤と下中と共に、インタビュー取材を行いました。
「AppLovin」とは

林氏:AppLovin(アップラビン)は、2012年にアメリカで創業されました。北米のスマートフォン広告市場では、後発サービスであるにも関わらずモバイル広告の分野においては、Facebook、Googleに次ぐ広告配信規模を誇っており、近年日本国内でも急速に配信規模を伸ばしております。
 
CA下中:成長の要因はどういったところにあるのでしょうか?
 
林氏:急速な媒体成長に一番寄与しているのは、配信ロジックではないかと思っています。
特に配信最適化のアルゴリズムに関しては、コンセプトはシンプルですが本質的に広告主の広告効果をあげることに特化しており、高い広告効果を上げることで継続的に配信をしていただけるよう設計されております。
派手さはないですが、地道に効果を上げ続けることがネットワークを伸ばしていく最適な方法だと思っております。
 
CA下中:お答えいただける範囲で、具体的にはどういったものになりますでしょう?
 
萬野氏:基本的に、目標に対して割安な面は入札を強め、割高な面は入札を弱める、というシンプルな構造で動いています。
その中で、面のパフォーマンスがどうなのかをより早く判断し、精度高く入札価格を最適化出来るように、設計されています。
プロダクトのアップデートは毎日1回以上は行っており、より低予算で配信の最適化ができるように日々改良されています。
 
CA下中:アドネットワークは、低CPCで多くのユーザーにリーチできるのが強みだと思うので、そこから有効な配信に寄せていく中で、配信の最適化は非常に重要ですよね。
 
林氏:ターゲティングでユーザーを絞り込むのではなく、まずは広く配信をして、そこから有効な配信先を見つけていきます。更にその配信先に対して、有効なクリエイティブを特定することで、より多くの良質なユーザーに、最適な広告配信を行うことができるプログラムになっていっています。
 
CA下中:各配信面に対して、配信されるクリエイティブが最適化されるのも一つの強みですよね。アドネットワークの媒体の中でも、クリエイティブは手動での精査が多く、つまり、配信先ごとには、物理的に精査が難しいものが多いです。
人間ではできない、配信先ごとのクリエイティブの最適化が自動に行われるのは、大変貴重だと思います。
マーケットのニーズが、CPIからROASへ変化

林氏:AppLovinの特徴として、「インストールの先の指標の最適化」があります。
例えば、アプリプロモーションを実施する際に、インストール件数ではなく、ROASだったり、アプリの継続率だったりで最適化を行うこともできます。
 
CA下中:最近は、インストール件数より、ROASや継続率を重視するお客様も多く見受けられます。実際に、インストール件数を多くするよりも、良質なユーザーを多く獲得する方が、お客様の希望を満たせることが多いですよね。
 
林氏:そうですね。ただ、どうしても、インストール件数よりも、課金数や継続ユーザーは母数が少なくなるため、最適化にかかる時間は長くなります。
ですから、そこは代理店さんからお客様にしっかりお話をいただいたうえで、弊社にも、お客様の状況や希望をしっかりご共有いただくことで、運用の優先順位が明確になり、パフォーマンスの良いキャンペーンになる可能性が高くなります。
 
CA下中:そうですね。CPI抑制なのか、ROAS向上なのか、最終的に、お客様が一番大事なものが何なのかを明確にすることで、それを一番早く実現できることになるわけですね。
 
林氏:ビジネスを成長させる上では、予算もよりフレキシブルにしていけると、(ROAS が目標を超えて達成できているとき、可能な限り大きく投資したほうが速くグロースできる)よりビジネスのスピードはアップしていけると思っております。
これらを実現したいマーケターのために、AppLovin としてはインストール後のデータも含めて、広告パフォーマンスを可視化できる透明性の高いプラットフォームとなっています。
 

需要が増す海外配信の効果

CA伊藤:最近海外への配信を行なう案件も増えてきているのですが、海外でもインストールの先の指標での最適化の需要が高いのでしょうか?
 
林氏:そうですね。約2年前に、インストールの先のイベントで最適化できるプラットフォームをローンチし、その後グローバルで急激に成長しました。
海外、特にUSでは、CPIは全く見なくて、ROASのみをKPIとしているクライアントも多いのが現状です。
 
CA下中:海外配信する際に、気を付けるべきはどんなことでしょうか?
 
林氏:同じゲームでも、地域によって適正単価が異なるので、配信前に確認した方がいいかと思います。アジアは比較的、日本と同じ単価感で獲得できる傾向にありますが、北米等は、ゲームジャンルによって適正単価が大きく異なるので、お客様が一番効果を出せる、適正な目標値を議論してから配信を開始するのが良いと思います。
この点から、中国・台湾向けはあまり違和感なく配信できていると感じます。
 
CA伊藤:なるほど、北米はもちろんのこと、アジアでいうと中国、台湾あたりが御社としても配信在庫含めて強みがありそうということですね。中国などは、特に出せるメディアが限られることもありますので、非常に注目すべきところです。海外配信も、今後もっとトライしていきたいです
クリエイティブPDCAの重要性

CA伊藤:効果改善において、クリエイティブはやはり重要になりますでしょうか?
 
林氏:そうですね、やはり他アドネットワークと同様、非常に重要になるかと思います。例えばゲーム案件の場合、弊社での印象ですと、ゲームの内容がわかりやすいもの「プレイ動画」「実況動画」等のクリエイティブのほうが、効果が良い傾向にあります。そういった動画を追加したことで、獲得が大きく伸びた実績も多いです。
 
萬野氏:基本的には、一定のタイミングで、クリエイティブを追加することが大事なのかなと思います。
クリエイティブの精査は自動的に行われるので、既存クリエイティブでの獲得最大化が進んだ頃に、新クリエイティブを投入し、新たなユーザーの獲得を狙う、といった流れがベストかと思います。それを繰り返すことで、獲得できるユーザー層を増やしていけるのではないかと考えています。
 
CA伊藤:追加するクリエイティブに、どんなポイントがありますでしょうか?
 
萬野氏:まず、初回の動画は、配信面が多岐に渡ることから、多くのユーザーに刺さりそうな一般的なテーマのものを入れた方がいいと思っています。そこで自動で最適化がかかり、効果の良いクリエイティブに配信が寄っていくため、一番配信が出ている動画が、そのときに、一番マッチしている動画だと言えます。
次に、その動画を参考に、よりコアな内容の動画も追加していくなどして、より多くのユーザーに刺さる動画を揃えることができるのではないかと考えています。
 
CA伊藤:弊社には、オンラインビデオソリューション局という動画広告に特化したチームがあり、そこでは動画制作も行っているので、我々もスピーディーにPDCAを実行できています。より効果の出るクリエイティブのナレッジを増やしていきたいです。

AppLovin今後の展開について

CA伊藤:AppLovinにおいて、今後の注目すべき取組みを教えていただけますか?
 
林氏:一番インパクトがあるのは、メディアの追加でしょうか。
今までは、カジュアルゲーム面が、配信先の上位を占めていたのですが、最近では、人気のある女性向けのファッションメディア等を追加したり、非ゲームの良質メディアのネイティブ広告への実装を進めたりしています。
 
CA下中:今まではゲームのお客様が多くを占めていましたが、通販やECサイト等にもマッチしそうですよね。
商品購入の際に、商品情報は大切な材料になりますが、静止画より動画の方が、より商品の情報や魅力を伝えられやすいですし、これは通販に限らずですが、動画を見ることで、商品やサービスを深く知れるため、良質なユーザーにもなりやすいかもしれないですね。
 
林氏:あとは、コアユーザーが多くいるソーシャルゲーム面への提案も強化しています。
 
CA伊藤:そちらへの配信は、カジュアルゲーム面より、課金につながるユーザーを増やせる可能性が高いですね。
リエンゲージメント配信として、IDFA/ADIDを活用した既存課金ユーザー向けの配信も可能ですし、よりROASを意識した新しい取り組みもしていくことができそうですね。
 
林氏:ありがとうございます。そこは是非、サイバーエージェントさんと協力して取り組んでいきたいです。
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