2015/2/16 Mon

デジタルセントリックな発想で、ブランド体験を設計する。

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二宮 功太

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 クリエイティブ・テクノロジー局 局長

広告プランニング、クリエイティブディレクションに携わり、TIAA やモバイル広告大賞などで受賞。 広告主の課題に対してソリューションとなる、デジタルを基軸とした広告プランニング/クリエイティブ組織を立ち上げ、事業責任者に就任。

デジタルセントリックな発想で、ブランド体験を設計する。

「デジタルの力でユーザーにとって最高のブランド体験を生み出す」

これが、デジタルを基軸にメディアを横断した広告施策を生み出す、インターネット広告事業本部クリエイティブ・テクノロジー局のビジョンです。

特定領域に特化したさまざまな専門部隊が存在するインターネット広告事業本部において、クリエイティブ・テクノロジー局はプランニングやクリエイティブの領域において、横断的で先進的であることを強く意識しています。
このビジョンの前提として、「生活者にとって広告は邪魔なものである。」「生活者にとってマスやネットという切り分けは関係ない。」ということを大切にしています。これを前提としつつ、ヒト、モノ、コトをしっかりと動かす、新しい広告のカタチをつくり出していくことが重要であると考えています。

インターネットが登場し、ユーザー行動が変化し、メディアが変化し、情報過多になる中で、「アテンションエコノミー」という言葉が生み出されました。一般的に理解されている意味合いの通り、“人が意識的に払う注目”の争奪戦が繰り広げられている状態です。
テレビCMや雑誌広告、新聞広告、交通広告といった既存マスメディアを活用した広告では、どんなメッセージが心に響くかという「アテンション獲得」が重視されていますが、アテンションエコノミー状態では、注目の量も質も獲得しづらくなる。コピーやグラフィック、映像表現としてのクリエイティブだけでは、課題解決がしづらくなっているのも事実だと思います。(ちゃんと見られて、伝わることを前提としているから!)

そんな環境の中、デジタルでは何ができるのか? 課題解決にどう貢献できるのか?

結論からいうと、
「デジタルを活用することでブランド体験を提供できる。」
「体験したユーザーとのコネクションを獲得できる。」
と強く考えています。

人を動かすためには、どのような体験をデザインするかが重要です。
「コミュニケーションデザイン」という考え方だけでは、デジタルが生活の中心に根付き、従来メディアの接触態度が捉えづらくなっているユーザーにアプローチしにくいと考えています。
「メディア上にてユーザーとのタッチポイントを工夫し、ラブレターを渡すための最良の環境を設計する」という【コミュニケーションデザイン】の考え方に加え、僕らが大切にしたいのは、「ユーザー視点で、ブランドを体験しやすい環境を設計する」という【ユーザー体験デザイン】の考え方です。
メッセージを届けるクリエイティブだけでなく、ユーザーにブランド体験を提供するクリエイティブが必要だと考えています。

クライアントの課題解決に対して、「これしかない」というカタチで、既存のメディアやサービスに新たにデジタルの力を掛け合わせることで、新しいユーザー体験を生み出してきましたが、この掛け合わせこそが「ブランドを体験しやすい環境の設計」であり、多くのユーザーを動かすことの秘訣でもあると感じています。
逆にやってはいけないと感じることは、縦割りされた手法の足し算です。

デジタルセントリックな企画を実施する上で、既存の広告(特に4マス広告)とは大きく異なるポイントがあります。
それは「ユーザー体験をチューニングできる」こと。これはデジタルを基軸にしたキャンペーンならではのストロングポイントだと考えています。
既存メディアによる広告は、完パケ納品して終わりというのが一般的でした。その後リサーチを行い、その調査結果をもとにコミュニケーションをとったり、クリエイティブを改善できるまでのサイクルが数ヶ月間かかる場合もあります(もちろんデジタル化が進めば早まりますが)。
それがデジタルでは、ユーザーの反応を見ながら実施中の企画を運用していけるのです(しかも高速で!)。

ユーザーに寄り添いながらブランド体験を形づくっていくことができる、それがデジタルの力のひとつだと考えています。

デジタルセントリックな発想

クリエイティブ・テクノロジー局に所属するスタッフは、プランニングを手がけるBx-Design Teamと、クリエイティブを手がけるBx-Creative Teamという2つのチームから構成されています。各チーム名の頭につくBxとはBrand Experienceの略であり、ユーザーのブランド体験を重視する局の考えを取り入れています。

デジタルの力を活用したブランド体験を設計する上で、チームのスタッフが「デジタルセントリックな発想ができる」ことも大きな強みだと考えています。
現在クリエイティブ・テクノロジー局に所属するメンバーには、既存メディアの広告に携わった経験を持つ人が少ない。従来型の広告業界から見れば弱みに見えるかもしれませんが、むしろそれが強みになる時代だと確信しています。
これまでの広告手法による従来のやり方が刷り込まれていないから、そこに縛られないし、変化が激しい環境下では凝り固まった経験値は足かせになりかねない。だからこそ、既存の広告フォーマットが存在しないデジタルの世界において、自由に発想できるのだと考えています。
この発想が根付いているからこそ、既存の広告にデジタルを積極的に掛け合わせて、既存の広告にも新しい価値を作り出せると考えています。

「デジタルの力で、ユーザーにとって最高のブランド体験を生み出す」。

この考えで創りだされたもの、これから創り上げていくものは、もう”広告”と呼べるカタチをしていないものも多いし、その傾向は加速する可能性すらある。だけど、それが正解だと思っています。
そんなことを考えていた時、悔しくなるくらい言い当てられた、世界で活躍する日本人の言葉に出会いました。

「結論から言おう。『広告の未来は”広告”ではない』。そう確信している。」
(AKQAチーフ・クリエイティブ・オフィサー レイ・イナモト氏 )

僕らは、広告主の課題を解決していきたい、
既存の広告フォーマットにとらわれることなく。
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